このページは、新たに電子開発した製品や開発中の情報をお届けするコーナーです。
アリオスは研究開発のための特注品が多く、 アリオスのソリューションでご紹介したように、皆様のご要望に合わせ仕様変更・改造することがほとんどです。
そのため、製品のほとんどが新規開発といっても過言ではないのです。
その中には極めて限定された用途向けのものや、お客様の都合上、ご紹介できないものがあります。
ここでは、そうした製品以外の新規開発品の情報をお届けします。なお、開発途上のものもありますので、製品仕様は変更される可能性があることをご了承下さい。
開発及び試作についての最新情報は アリオスブログ 開発試作 をご覧下さい。
化学反応促進を促進させる技術の一つに、マイクロ波照射があります。この技術の詳細は、下記の文献に詳しく述べられています。
C.Oliver Kappe et. al. Microwaves in Organic And Medicinal Chemistry (2005) Vch Verlagsgesellschaft Mbh
この技術と UV紫外線照射およびTio2光触媒を併用して、環境浄化を行う試みがなされています。
S.Horikoshi et. al. J.Photochem. photobiol. A Chem. 189(2007)355
アリオスはそのための実験装置の一つとして、インライン対応可能なマイクロ波放電無電極ランプ MDELを試作しました。
構造は図1のようになっています。
図2:白く点灯している MDEL(左)と石英管を流れる気泡が混ざっている液体(右) |
有害な汚染物質が混入した液体を石英管に流し、マイクロ波、UV光を同時照射することにより除害する試みです。
従来、UV光源としては水銀ランプが使用されてきましたが、上智大学の堀越先生とアリオスは、独自技術により有害物質である水銀を窒素に置き換え無害化し、さらに無電極化し、液中に投入することにより飛躍的にその効率を高めることに成功しました。このランプ MDELは液中に投入しますので、ほぼ全光束を試料に照射することが可能です。
MDELはマイクロ波により点灯します。農薬成分の分解でその効果が確認されています。
上の図2は動作中の試作機です。中央の丸い覗き窓から白く点灯している MDEL(左)と石英管を流れる気泡が混ざっている液体が見えます。
反射電力計が電源パネルに組み込まれるなどして、マイクロ波のスタブチューナー付近に反射電力計の表示器がない場合があります。チューナーは反射電力を最小とするように調整する必要があるため、こうした構成では調整に手間がかかります。
この試作品は、チューナー付近に電力計の表示部を設置できるようにしたものです。従来の電力計の表示はそのままにして、方向性結合器出力を途中から分岐し、インピーダンスで受け従来の表示には影響を及ぼすことなく、反射電力を見ることが可能です。目盛は任意単位系ですが、平方根表示として小さい電力の表示を拡大し、チューニング作業しやすく工夫しています。
小型ながらマイクロコンピュータを内蔵していますので、約2.5桁の対数表示も可能です。大きさは 100W×70H×50D で、ACアダプタが付属します。電池駆動も可能ですが、電池内蔵のため若干大きくなります。
需要が見込めるようでしたら、正式にアリオス製品としてラインナップしますが、それまではモニター販売させていただきます。
ご希望の表示や仕様、価格などお気軽にご相談、お問い合わせ 下さい。
ある大学の先生のご依頼で製作しました。
RFスパッタ源の上方向に加速電極を取り付け、金属イオンを取り出せるようになっています。イオンソースはスパッタされて減っていきますので、徐々に繰り出せるような機構を設けました。長時間の使用に対応できるように水冷としています。
図4は、放電中のイオン源を出射側から見たものです。
5.8 GHz マイクロ波電源の開発も最終段階となってきました、2.45 GHz と比較すると、多くのコンポーネントの大きさが 約1/2、下の図5の手前のライターと導波管の大きさを比べて頂ければと思います。
しかも、2倍以上の周波数であるために、高密度プラズマを超小型の装置で作成できることが期待されます。プラズマ源も合わせて開発中です。
アリオスでは、豊富な経験に基づき各種アプリケータの特注も承っております。
実験装置にセットした試料にマイクロ波を照射してみたい、ヒーターなどを使用せずに非接触で局所的に過熱したいという要求に マイクロ波 をご検討下さい。
下の図6 と 図7はアプリケータの一例です。図6の左はセルにマイクロ波を 導波管 で照射するタイプで、前後方向に光が通過できるようになっています。
図6の右は 同様の光透過タイプのセルにマイクロ波を照射するセルですが、同軸ケーブル給電、大きさも極めて小型のものです。
図8 は 狭い場所へのマイクロ波照射を実現しています。
光ファイバにより、アナログ信号(±10Vまで)、デジタル信号、接点信号などを伝送する装置です。
1ユニットで合計16ch までの信号を伝送可能です。送受信機は完全に絶縁されていますので、高電圧上の装置の遠隔操作、高電圧ユニットからの信号伝送などが可能です。300mまでの伝送に対応します。
主な仕様2000年 9月21日 真空容器内に突き出すタイプの真空ゲージです。類似品は各社から発売されており、多くの製品が一定の互換性を持っています。
そのような中でこの製品の一番のメリットとして、性能、寿命を損なわずに価格低減したことです。
真空封止の絶縁物の長所と短所に関する豊富な知識と、構造に関する価格低減のノウハウを持っているアリオスならではの自信作です。現在製品化に向けて最終的なチェックを行っています。
高輝度イオン源、ラジカル源のためのマイクロ波プラズマ源を鋭意開発中です。
プラズマ源はプラズマが点火している時としていない時では、電源から見たインピーダンスに大きな差があります。また、導入するガス種や、流量、圧力、マイクロ波電力によってもインピーダンスが異なります。
そのため、プラズマへのマイクロ波電力供給が上手くいかない場合も生じます。特にクリーンなプラズマが得られる無電極放電型では、この解決は大きな課題となっています。
インピーダンスの格差による影響を減らす新技術の開発、点火方法に関する様々な試み。実験すればするほど深みにはまっていくプラズマ源。それだからこそアリオスは果敢に挑戦しています。
4mm 以下の超小型から、直径 φ150mm を超えるものまで、給電方法もアンテナ、スロットアンテナ、導波管給電など色々なデザインのプラズマ源を設計開発しております。
図9は 数10Wの電力でも点火する大口径のプラズマ源です。開口径は φ100mm以上が可能です。マイクロ波電力 500W、内部圧力 10Paといった条件で均一なプラズマを発生させることができます。
試作品は無磁場型ですが、有磁場型も可能です。試作品は Oリング封止であり、超高真空には対応しておりませんが、メタル封止による超高真空対応も可能です。