アリオスとは
1972年の創業以来、大学や研究機関・企業の研究開発に必要不可欠な真空技術・プラズマ技術を蓄積してきた研究開発用装置のメーカー です。
アリオスの技術は、ガラス加工から電極の作成、真空封止といった一連の真空管製造技術を原点としており、これは現在の真空ゲージ球の製造技術に引き継がれています。
真空管は、そのほとんどが半導体に置き換わりましたが、真空管の電子を制御する技術は、RHEEDやEB蒸着源、フィラメント式中和器など当社の代表的な製品に活かされています。
また、創業当初から真空だけに止まらず気象観測機器の開発も行い、航空機や気球により上空の塵を観測するためのインパクターという機器を、真空技術の応用により開発しました。
その後、半導体のめざましい発展と共に真空技術の重要性が高まり、当時難しかった超高真空技術に注力してきました。
特に化合物半導体用のMBE装置は研究用から生産用大型装置まで手がけ、確かな実績を残してきたと自負しています。
今日では、プラズマ技術に注力し真空技術をベースとして、
RFラジカルビーム源やスパッタ装置、ダイヤモンドCVD装置、液中プラズマ装置など高度なプラズマ応用機器を開発しており、
金型の表面コーティングやナノ材料の合成、化合物半導体など様々な分野で活躍しています。
私たちは、これからも装置のスペシャリストとして最先端の技術や高度なモノづくりに挑戦し、産業競争力の強化や科学技術の発展に貢献していきます。
事例1:1000℃→1300℃加熱温度の変更を改造で対応
お客様が使っている装置の改造依頼がありました。
お客様の要望として、基板の加熱温度を上げたいとのご相談。
装置仕様としてのヒーター加熱温度は800℃でしたが、ご要望は1300℃まで加熱すること。さらに、ヒーター加熱用電源の電源容量が不足しており、
ヒーター部改造だけで1300℃まで加熱させることは非常に困難な事でした。
他社に相談を持ちかけてもなかなか難しい相談であり、具体的な回答を頂けず、話を先に進めることができずにいました。
この様な場合、新規に装置を製作するしかないと考えがちですが、当社は改造でご要望にお応えしました。
ヒーターの交換から、各構成部品を交換、電源容量不足を補うためリフレクターの形状、設置、固定方法を工夫し、見事加熱温度1300℃仕様の装置として生まれ変わり、お客様に満足頂けました。
製品紹介:サービス
事例2:アリオスだからできる 柔軟な仕様変更
お客様が使っている装置は海外製。
その装置コンポーネントであるRHEEDが老朽化し、交換の必要がありました。
ですが、装置が海外製であり、海外メーカーとなると今後の対応も遅れがちになってしまうことが想定されたため、国内での対応メーカーを探されていました。
さらに、取付スペースには限りがあるためコンパクトさが求められ、また、装置のベーキングにはパネルヒーターを設置するため、コネクタを簡単に取り外せる必要がありました。
加えて、使われている物は15kVの加速電圧でしたが、今度は30kVの加速電圧で試されたいとのこと。この内容に対応できるメーカーを探したところ、
なかなか仕様に見合う製品がみつからず、なんとかできないかとご相談を頂きました。
当社はこれにお応えするべく、コンパクトな30kV加速電圧のRHEEDをご提案、
コネクタも200℃ベーキングに対応ができるよう特殊な形でご用意し、見事RHEEDは新しく交換ができ、お客様に満足頂けました。
製品紹介:RHEEDシステム
事例3:蒸着はフェースダウンが常識? アリオスは非常識です。
当社ではダイヤモンド合成用CVD装置の製作・販売を行っておりますが、この装置のユーザー様より、ダイヤモンドのヘテロエピタキシャル成長を行いたいとのご相談を頂きました。
一般的な結晶成長用MBE装置の場合、蒸着源が下部にあるデポアップとなりますが、ダイヤモンド基板は□5mm以下ととても小さく、ホルダーで押さえようとすると成膜面積はさらに小さくなってしまいます。
また、押さえのツメがRHEEDでの結晶評価に影響を与えてしまうという点もあります。
そこで蒸着源を上部に搭載したデポダウン型の小型MBE装置をご提案しました。
蒸着源に工夫を凝らすことで上部に搭載可能とし、見事小さなダイヤモンド基板に対して、最大限の面積に蒸着が可能となり、お客様に満足頂けました。
製品紹介:ダイヤモンド基板用ヘテロエピ成長装置
営業技術部
当社の営業技術部は、営業窓口としてはもちろん、エンジニアとして、
あるいはサービスマンとして、常にお客様と共に問題解決に取り組んでいます。
お客様の視点で考え、最適な技術・製品をご提案いたします。
営業技術部 社員の声
最先端分野に携わるお客様とは、どのようなお客様だろう?
入社当時は少々不安を抱えていましたが、実際はそんな不安など払拭するとてもすばらしいお客様ばかりでした。
ウィットに富み個性的で、時には仕事の打ち合わせを離れ、
携わる研究の方向性やバックグランドの興味深い話 をお聞かせ頂き、日々大変貴重な経験をさせて頂いています。
営業技術部では、週の初めに必ず技術部と合同で、現在受注頂いている案件の進捗状況とお問い合わせ頂いている案件の対応状況などを確認し、進行における問題点の洗い出しをします。
また、頂いた受注ごとにプロジェクトメンバー・案件責任者を選出し、全体を滞りなく取り仕切るようにしています。
営業技術部を中心とし、更なる効率化・よりきめ細やかな対応ができる体制を整えています。
お客様からご教授頂く事も多く、それらをヒントにご対応できる製品・技術範囲を、今後さらに広げていきたいと思っています。
(営業技術部 I)
技術部
当社で取り扱う製品全ての工程を担当します。
業務の範囲は営業のサポートに始まり、開発、設計、組立、検査、サービスまでに及びます。
真空技術をベースに様々な要素技術、プロセス技術を盛り込み、多岐にわたるお客様のご要求に応えるべく、日夜、切磋琢磨しています。
技術部機械系 社員の声
技術部として幅広い業務を担当します。
装置設計という面では、仕様に合わせ設計する事はもちろんのこと、更に使う側の立場になり”使いやすさ”を追求、シンプルかつスタイリッシュな設計を日々心がけています。
お客様から「使いやすい装置をありがとう」という一言を頂けた時には、大変嬉しいですし、大きなやりがい です。
仕事において意識していることは、時間の使い方です。「難しい装置でも問題なくスムーズに仕上げる」為には、限られた時間で、最高のパフォーマンスを発揮する必要があります。
その為の工夫として、頭の中で考えることの出来る仕事は、通勤中等に考えるようにしています。
(技術部機械系 I)
技術部電気系 社員の声
装置に関する様々な業務に携わる中で、1台の装置のすべての工程に携わる こともあります。
この様な時は、設計から実際の装置作動までの一連の流れを見ることが出来るため、装置の作り手としての達成感が得られます。
また設計・製作した装置を、最終的に完璧な状態でお客様に引き渡さなくてはいけない仕事なので臨機応変な対応が求められますが、やりがいを感じ仕事にあたっています。
また、就業前の毎朝30分実施される技術講義や、解決策を一緒に考える等、上司や先輩の技術的アドバイスが行き交う職場です。
同時に、上司や先輩は多くの場面であたたかく見守ってくれますので、日々技術・知識取得に励みながら楽しく仕事をしています。
(技術部電気系 S)
開発部
主にプラズマに関する先端技術を扱っています。 当社技術のバックボーンとして、皆様の広範な要求にお応えすべく努力しています。
特にマイクロ波液中プラズマ、大気圧プラズマ等の研究開発、マルチフィジックスシミュレータを駆使したプラズマ源の設計などでは小企業ながらも世界の最先端を走っています。
開発部 社員の声
私は主に、マイクロ波液中プラズマの開発(設計、組立・実験、評価)、及びマルチフィジックスシミュレーションによる設計支援・評価を行っています。
開発部の特徴的は、
製品を設計するための根拠、少し先の技術などを扱っている ことです。
液中プラズマ技術は、金属ナノ粒子の合成、表面改質などの材料加工、
有害物質の分解や殺菌などに至るまで、応用範囲が多岐にわたり、将来の基盤技術の一つとしての可能性を十分に秘めています。
これを実用化、製品を投入すれば、それによる技術・材料の開発で、豊かな社会を構築する助けになるでしょう。
世界的にも研究が進んでいない分野であり、世の中に役立つような技術開発を目指しています。
(開発部 M)
総務部
大きく分けて資材・経理・広報とそれぞれ担当を持っていますが、相互に助け合えるよう常に「マルチにできる人」を心がけています。
また人事や安全、健康面など多岐にわたり他の皆さん、ひいてはお客様のお役に立てるよう日々縁の下の力持ちとなって頑張っています。
総務部 社員の声
普段は経理の業務を主に担当しています。
最近の出来事としては、総務部でも始業前に真空の勉強会を始めました。
総務部の業務では直接真空技術に携わっているわけではないので、今まで真空についての知識はありませんでした。毎朝、社内の真空技術を目の当たりにし、驚きと発見の連続です。
この知識を、
広報・採用活動等、ひいてはお客様の研究開発に生かせるよう総務部一丸となって日々頑張っています。
また、採用活動にも力を入れていています。学生に向けての会社説明会や採用内定式など初めての経験に戸惑いつつも奮闘しています。
会社説明会で社外の方に当社をアピールすることは新鮮であり、また良いところを再認識できました。
仕事でも私生活でも新たなことを経験し、視野を広め、仕事の質を高めていきたいです。→
採用情報
(総務部 S)
当社は、
真空・プラズマ技術の専門メーカー として、日々研鑽をしています。
専門スキルを持った人材を育成することで、お客様が高度のサービスを受けられることを可能にします。
真空技術者資格
この資格は、日本真空学会と日本真空工業会との合同委員会である真空技術者資格認定委員会により行われる、国内唯一の真空技術に関する資格認定です。
IUVSTA(International Union for Vacuum Science, Technique, and Applications)にも報告され、海外でも通用する資格になる予定です。資格は次のように3段階に分かれています。
真空主任技術者(Chief Vacuum Engineer):真空科学について十分な知識を持ち、真空システムの設計と管理について専門知識を有する者(1級取得後、4年の実務経験が必要)
1級真空技術者(Senior Vacuum Engineer):真空科学と技術について高度の専門知識を有する者
2級真空技術者(Vacuum Engineer):真空の技術について基礎的な知識を有する者
合格実績
2003年:1級真空技術者 1名、2級真空技術者 1名合格
2004年:2級真空技術者 2名合格
2005年:2級真空技術者 2名合格
2007年:真空主任技術者 1名、2級真空技術者 3名合格
2008年:2級真空技術者 4名合格
2009年:2級真空技術者 2名合格
2010年:2級真空技術者 1名合格
2011年:1級真空技術者 1名合格
2012年:2級真空技術者 1名合格
2014年:2級真空技術者 3名合格
2015年:2級真空技術者 2名合格
2016年:真空主任技術者 1名、1級真空技術者 2名、2級真空技術者 1名合格
2017年:2級真空技術者 2名合格
2018年:1級真空技術者 2名、2級真空技術者 2名合格
2019年:1級真空技術者 1名、2級真空技術者 2名合格
2021年:2級真空技術者 2名合格 ←
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その他取得資格
日本溶接協会 手溶接技能者 TIG溶接基本級 表面科学技術者